「食品サンプル教室に通いたい」
「食品サンプルの技術を学びたい」
でも
「各教室の違いが分からない」
「どの教室を選べば良いか分からない」
そん方に向けて、この記事は書かれています。
一般社団法人「日本食品サンプルアート協会」代表理事のイマイです。^^
私が「趣味で食品サンプルを作って楽しもう!」と情報発信を初めて10年、少しずつですが、趣味で制作を楽しむ方が増えて来ました。
私が趣味の食品サンプル教室をはじめた頃は、「そんなもの作ってなにが楽しいの?」と、ほんと~~~~に、たくさんの人に言われたものです。(泣)
最近は作れる作品の種類も多種多様になり、食品サンプル制作の楽しみはさらに大きく広がっています。
しかし、教室に参加しようと探してみると、各教室の違いや自分にあう教室はどれなのか分からないまま、多くの人は受講金額(安い)と場所(近い)で選んでいるのが現状です。
そこで、食品サンプル制作を楽しみたいひとが、その人にあった教室選びができるよう、趣味の食品サンプル制作技術考案者の私イマイが、プロの目線で教室選びの大事なポイントを7つご説明します。
ぜひあなたの食品サンプル教室選びの参考にして下さい。^^
①【教室の場所】
あなたが食品サンプル教室を受講するなら、遠くより近い場所の教室に行きたいですよね。
極端な例ですが、東京にお住まいの方が月に2回、北海道の教室に通うのは現実的にも無理ですしね。
多くの方は食品サンプル教室選びの重要な要因として、「近い場所」をあげると思います。
ですが、「楽しむ」「学ぶ」という観点から考えると、近いを理由に選んだ教室が、あなたに適した教室とは限りません。
食品サンプル教室を受講したい理由の根本は「作る事を楽しむ」「技術を習得する」です。
「場所が近くて便利」という理由を重要視してしまうと、「作りたい作品が作れない」「学びたい技術が学べない」教室を選んでしまう可能性があります。
たとえば、片道1時間30分の場所に教室がある場合、週1回の受講では通学の負担が少し大きいですが、月1回の受講であれば、それほど大きな負担にはなりません。
また、2日間などの短期集中受講であれば、教室の場所が遠方でも、宿泊して受講する事が可能です。
短期集中教室を宿泊しての受講は、何度も通学する手間が省けるので、「短期間での技術習得」が希望なら、場所が遠方でも効率が良い受講となります。
趣味の教室であれば、通学道中で素敵なカフェ探しをするなど、通う道中も楽しいものです。
食品サンプル教室を選ぶ時には「近くの教室」に強く固執せず、「作る事を楽しむ」「技術を習得する」といった事も含めて検討して下さいね。
**まとめ**
「家から近い」で選ばない。 作れる作品、習得できる技術をたしかめよう。
②【受講料金】
食品サンプル教室を選ぶ時、受講料金が安い所を選びたいですよね。
ですが、受講料の安さだけで選んでしまうと、食品サンプル制作の本当の楽しさを体験できない事があります。
食品サンプル教室は「生活消耗品」ではありません。「趣味を楽しむ世界」です。
安さで教室を選ぶのではなく、あなたの予算の中で、できるだけレベルの高い技術を学べ、できるだけクオリティーの高い作品制作ができる教室を選んで下さい。
単純な「料金の安さ」ではなく、教室の内容に対して料金が見合うものなのか?そこが受講料金を比較検討するポイントです。
ここで食品サンプル教室の受講にかかる、基本的な料金を4つご紹介します。
これを知ることで、単純な「料金の安さ」に惑わされず、受講料金と教室の内容を見合わせて、あなたにあった教室を選ぶ事ができるようになります。
受講料金1:受講料
受講の基本料金です。講師の方への講師報酬、施設使用料、備品消耗品の使用料なども含まれます。(内訳は教室により異なります)
講師の実力、教室の形態、カリキュラム内容、受講時間によって料金は変わってきます。
高度な技術を長い時間教える教室は受講料も高額となります。
受講料金2:材料費
食品サンプル制作に必要な材料費用です。受講料とは別に支払います。
これは食品サンプル教室に限らず、クラフト教室であれば絶対に必要な費用です。
基本的には大きな作品は材料の使用量が多くなるため、材料代は高くなります。
すべてではありませんが「材料代が安い=簡単な作品」「材料代が高い=こだわりの作品」という傾向があります。
食品サンプル教室では主材料の他に使用したシリコーン型の代金も含まれます。
「材料代が安い=お得」ではないと言う事を知っておいて下さい。
受講料金3:入会金・年会費
カルチャースクール等、定期受講の教室では入会金・年会費が必要な場合があります。
一度だけ体験せいさくしたい方の場合、入会金のある施設では割高になります。
通常、入会金は初回事務手数料等として設定されていますが、個人運営の教室では、教室の雰囲気を悪くしないよう、受講意識の低い人をこばむために、あえて入会金を設定している場合があります。
受講料金4:認定料
受講カリキュラムが「技術認定」の場合、受講料とは別に認定料がかかります。
この認定料は認定講座カリキュラムを制作・監修している協会等の団体に支払われます。
認定料を支払う事で協会等の団体が、体系的に技術習得できるよう制作・監修したカリキュラムを受講できます。
認定技術教室を受講する事で、技術習得が確実に出来るだけでなく、あなたの技術の習得実績を第三者に提示する事が可能になります。
「技術認定」は、あなたが作家や講師活動を行う場合、作品購入者や生徒に対して、「あなたの技術習得を保証する」ものとなり、あなたの活動の信頼性を向上することができます。
「なぜ認定料を支払うの?」と思う方もいますが、しっかりとした協会・団体から受ける「技術認定」は、あなたの活動に必ずプラスとなります。
食品サンプル教室に限らず、趣味の教室の受講料金は少し分かりづらかったりします。
これを参考に、必要なことにはしっかりとお金をかけ、不要なことは節約して、予算内で出来るだけ良い教室を選んで下さいね。
**まとめ**
単純な「料金の安さ」で選ばない。カリキュラム内容に対しての受講金額で比較検討する。
③【使用する材料】
食品サンプル制作では「使用する材料」によって、教室カリキュラム、習得技術が変わって来ます。
そのため、その教室で主に使用する材料を知ることで、どのような内容の教室なのか、比較検討することが可能です。
使用する材料で分けた場合、食品サンプル教室の種類は大きく分けて3つです。
1:使用材料「粘土」
小さな物、ミニチュアを主に制作する食品サンプル教室です。
手で粘土をこねて作るので、手軽に楽しむ事ができますが、本物そっくりな食べものを作るのは難しくなります。
また、制作が手軽にできる反面、誰でも手軽にできるため、作品の価値があまり高く評価されません。
2:使用材料「ロウ」
観光地などで見かける、天ぷらとレタスを作る食品サンプル体験教室です。
とても楽しい制作ですが、技術習得の要素は基本的にはゼロです。
技術習得や制作をじっくりと楽しむことは出来ませんので、あくまでも体験制作と割り切って受講して下さい。
3:使用材料「樹脂」
樹脂を使用する事によりリアルな食品サンプルを作る教室です。
制作には多少の技術習得が必要で、粘土のように手軽に制作はできません。
しかし、本物そっくりな高クオリティーな作品ができ、制作には技術が必要なことから、作品によっては高く評価されます。
あなたが作りたい食品サンプルで使われている材料を確かめ、それと同じ材料を使っている教室を探すと、あなたのイメージに合う教室を選ぶことが出来ます。
**まとめ**
使用材料によって、教室カリキュラム、制作技術が変わります。
教室の作品集とその使用材料を確認しましょう。
④【担当講師】
何かを学ぶ時、「誰に教わるのか」これがとても重要です。
ケーキ作りを学びたいのに、和菓子職人に技術を学ぶのは間違いですし、経験3年の人よりも、経験20年コンテスト優勝者に学ぶ方が、高度な技術を学べるでしょう。
食品サンプル教室を選ぶ際には、講師の実績と経験を確認する事が重要です。
また、講師自身の技術が高いのは当然ですが、講師として教える事が上手なのかも大事なポイントです。
なかには自分では高クオリティーの作品を作れるけれど、人に教えるのは下手という人もいます。
(とくに技術系の人には、そういった人も少なくありません)
教室の担当講師が教えるのが上手か判断するには、その教室の生徒さんの活躍実績を参考にして判断することができます。
**まとめ**
しかりとした実績と経験のある人を選ぼう
また、教室の生徒さんの活躍実績をみて、講師としての実力を判断しよう
⑤【受講時間と回数】
食品サンプル教室は「受講時間と回数」による違いで、大きく分けて3つの種類があります。
短時間なのか、長時間なのか、1回なのか、複数回なのか、あなたの希望する時間と回数の教室を選べます。
しかし、教室の「受講時間と回数」が変わることにより、作れる作品、習得技術、カリキュラムも変わりますので、教室選びの際には「受講時間と回数」を含めた、総合的な比較検討を行うようにして下さい。
短時間・1回:「体験教室」
ワークショップ、観光地、定期教室受講前のお試し体験などで行われる、食品サンプル教室です。
15分~120分くらいの1回で制作が終了する受講タイプです。
体験が目的なので、じっくりと作品制作する事はできませんが、短時間で制作が終了するため、お手軽に制作を楽しむ事ができます。
制作時間上、作る作品はシンプルな作品となり、技術を習得する事もできません。
手軽に制作したい。一度制作してみたい。といった方に最適です。
2時間・複数回:「定期教室」
カルチャースクールなどで月1~2回行われる食品サンプル教室です。
1受講2時間の教室を定期的に行っていく受講タイプです。
定期的に継続して行われるため、じっくりと作品制作を楽しむ事ができます。
趣味の習い事として制作を楽しみながら、技術を習得することも可能です。
通学の手間、技術習得までの時間はかかりますが、こだわりの作品制作をする事が出来ます。
「のんびり制作を楽しみたい」「じっくりと学びたい」という方に最適です。
20時間・1回:「短期集中教室」
2日間など、短期間で集中して技術習得する食品サンプル教室です。
長時間、続けて受講する事で、受講期間を短くした受講タイプです。
集中して連続で受講する事により、効率良く、しっかりと技術を学ぶ事ができます。
短期で技術習得出来るので、何度も通学をする必要がないのも特徴です。
作家や講師など目標があり「早く技術習得したい」という方に最適です。
**まとめ**
1度だけなら「体験」、じっくりなら「定期」、早く技術習得なら「短期集中」を選びましょう。
⑥【教室の雰囲気】
体験教室や短期集中教室の場合には、受講時間、回数が少ないので、教室の雰囲気を教室選びのポイントとして重要視する必要はありません。
しかし、定期教室では長期間にわたって受講する場合もあり、趣味の制作を楽しむといった要素も大きいので、教室の雰囲気、空間、講師の人柄、居心地の良さ等も、教室選びの重要なポイントです。
大人数でワイワイと賑やかに楽しく作りたいのか、小人数で講師に細かい指導をしてもらいながら制作に集中したいのか、そんな事も確かめて比較検討すると、あなたの制作スタイルに合った食品サンプル教室を選ぶことができます。
教室の雰囲気を確認するには、体験教室を受講してみると良いでしょう。
(体験を行っていない教室もあります。)
**まとめ**
定期的に長く受講するつもりなら、体験教室で教室の雰囲気を感じてみよう。
⑦【受講カリキュラム】
食品サンプル教室の受講カリキュラム、「どこで受講しても同じようなもの」と思っていませんか?
教室の受講カリキュラムは運営団体、教室、講師によって変わります。
あなたの求める技術が習得できるカリキュラムなのか、各教室のカリキュラムを比較検討することで、あなたに最適な食品サンプル教室を選ぶことができます。
食品サンプル教室の受講カリキュラムの種類は大きく分けて3つあります。
カリキュラム内容は教室によって多種多様で、細かい所まですべてを比較することはできませんが、この3つの違いを知るだけで、「私が受講したいカリキュラムはこれじゃない・・・・」なんてことはなくなります。
1:「趣味の制作 技術認定」カリキュラム
趣味の制作を楽しむためのカリキュラムですが、「技術認定用カリキュラム」であれば、制作を楽しむと同時に、体系的にしっかりと技術を学ぶ事が出来ます。
技術認定でない趣味の制作カリキュラムと違い、技術習得をわかりやすく、確実に学べるようにカリキュラムが考えられて組まれています。
しっかりと正しい技術を学べ、協会から技術認定を受ける事ができるため、技術認定カリキュラムを受講後は、趣味の作品制作で作家や講師なども行う事ができます。
2:「趣味の制作」カリキュラム
趣味の制作を楽しむためのカリキュラムです。
技術習得を目的とした場合、技術習得ができない事はありませんが、技術習得の効率が悪く、時間がかかり正しい技術を学ぶ事ができない可能性もあります。
また、技術認定のない趣味の制作カリキュラムは、担当講師が独自に作るカリキュラムのため、講師による受講内容の差が出てきます。
技術習得という点では最適ではありませんが、食品サンプル制作の楽しみは十分に体験する事が出来ます。
「手軽に制作を楽しみたい」「技術習得には興味ない」方に適しているカリキュラムです。
3:「職業用の制作」カリキュラム
プロとして食品サンプルで商売をしていくための、職業用技術習得カリキュラムです。
学べる制作技術が「職業としての制作」を想定している技術なので、技術習得後はその技術を使って、商売として制作を行うことができます。
材料や設備の関係で趣味の制作には適しませんが、大量生産や職業用の制作を希望する方には最適なカリキュラムです。
あなたが選ぼうとしている食品サンプル教室は、あなたの制作スタイルにあっているのか、習得したい技術を学べるか、受講カリキュラムをしっかりと確認してみて下さいね。
**まとめ**
「趣味の制作 技術認定」「趣味の制作」「職業用の制作」あなたの制作にあった受講カリキュラムを選ぼう
以上、7つのチェックポイント いかがでしょうか?
この7つを選考ポイントとして教室選びをすれば大きく失敗することはありません。
あなたにピッタリの教室を見つけて、食品サンプル制作を楽しんで下さいね。^^