食品サンプルアート制作、ハンドメイドでは、作品の販売価格、ワークショップの参加料金に決まったものはありません。
自分の好きな価格をつけることができます。
そのため、価格をいくらにしたら良いのか、逆に悩んでしまうことになります。
さらに、料費、制作時間などが作品によって毎回変わるので、余計に価格決定が難しくなり、原価を基準に価格を決めということをしてしまいます。
でもこれって、損をする可能性が大きいんですよ。
ということで、今回は価格の決め方についてです。
原価を基準にしない
原価(原材料費)を基準に販売価格を決めると損をする可能性があります。
たとえば、原材料費10円でつくることができる作品があったとして
とても良い作品で1万円で売ることができるとします。
でも、原価を基準に販売価格を考えてしまうと、原価が10円だからという理由で100円くらいで売ることになってしまいます。
1万円の価値(魅力)がある作品でも原価基準にすると100円です。
販売価格を決める時に、原価をまったく意識しないということはないのですが、すべての作品の価格を原価を基準にして考えてしまうと、本来頂けた代金、頂くべき代金を頂けないということになってしまいます。
原材料以外にもコストがかかる
そもそも、作品制作には原価(原材料費)以外のコストもかかっています。
制作時間は当然のこと、試作代金、家賃、交通費、光熱費なんていうのもあるかもしれません。
単純な制作時間だけでなく、アイデアとして考えていた時間、試作に使った時間というのもあります。
制作時間は1時間で作れる作品もあれば、3日間かかるものもあります。
原価を基準に価格を考えるのは、それらをすべてなかったことにして価格を決めるということです。
販売価格を決める時には原価だけでなく、それ以外のコストを計算する必要があります。
販売価格は原価の3倍は間違い
「販売価格は原価の3倍」なんてことをよく言われますが、それはハンドメイドの制作販売には当てはまりません。
市場で仕入れをして店舗で販売する小売店。街の魚屋さん、お肉屋さん、八百屋さん、雑貨店などは、「販売価格は原価の3倍」が目安なのでしょうが、ハンドメイドの制作販売は単純な小売りではありません。
ハンドメイドの制作販売は作品をゼロから作り出して販売する人、メーカーです。
作品をゼロから作り出す労力は作品によって異なります。
すべての作品価格を一律に原価の3倍では無理があります。
制作時間だけでなく、ゼロから初めて完成までの労力も考える必要があります。
作品の価格、ワークショップ参加料金は自分の自由に決めることができます。
だからこそ、逆に難しくなり悩んでしまいます。
ですが、悩むからと原価を基準にして価格を決めようとすると、さらに悩むことになります。
すこし面倒になるかもしれませんが、原価を基準にして考えることをやめると逆に価格を決めやすくなります。
作品、ワークショップの価格は原価以外のコストも加味して考えよう!